診療情報管理士

2022年04月01日

 「診療情報管理士」は国際統計分類等に基づいて、医療機関における患者の診療情報を収集・管理し、データを抽出・加工・分析し、提供する専門職種である。日本病院会認定の専門学校や大学を卒業した学生か、日本病院会通信教育(2年)を受講した者が受験できる。

 日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会の4団体が認定する資格だ。診療情報管理士は外国ではHealth Information Manager(HIM)と呼ばれ、多くの国で育成が進んでいる。(参考:日本病院会診療情報管理士通信教育ホームページ)

 従来は年間数日のスクーリングが必要であったが、2019年7月期よりeラーニングがスタートした。新潟の道路探索屋は2019年7月入講の95期生で、完全eラーニングの一期生である。2年間で22万円の受講料がかかり、1年次の基礎課程では医療概論、人体の各部、医療用語について学び、2年次の専門課程では医療管理・病院経営や保健医療情報学、診療情報管理、国政疾病分類・死因統計について学ぶ。各講義受講後は科目試験があり、診療情報管理士通信教育修了後、年に1回、2月に認定試験がある。

 2022年2月、新潟市の会場(国際メディカル専門学校)で第15回認定試験を受験した。試験は専門課程が1時間で50問、基礎課程が1時間えで60問。考えている時間はほぼない。これまで受けてきたどの国家試験よりも時間がなく、専門性も高い試験だ。合格率は高いが、勉強しなければ受からない。

 試験から1か月、無事に合格することができた。合格後は登録料3万円がかかる。試験の内容は非常に難解だが合格基準が曖昧であり、協会への登録料収入の兼ね合いから、上位●名を合格させる、という制度のようだ。2022年試験では、受験者2,625名中、1,750名が合格(合格率66.7%)だった。実際は、専門学校や大学で専門教育を受けた学生の合格率が80~90%あるとされ、社会人の通信教育修了生の合格率はさらに低いと推定される。