相野原観音堂

相野原観音堂

新潟県長岡市小国町相野原

小国町相野原の水田の真ん中に馬頭観音座像が祀られている茅葺きのお堂がある。お堂は多彩な彫刻で飾られており、一見の価値あり。平成4年6月23日に市(当時は小国町)指定文化財となっている。2022年5月24日撮影。

塚山方面から国道404号を小国町方向へ進み、相野原交差点を直進。交差点後から国道403号になった直後、右手に見える。水田の真ん中に茅葺き屋根の建物がある風景は、古くからの日本らしいに思える。

正面から。屋根がきれいに切り整えられている。

農業用水の関係からか、お堂のある水田(写真右手)は左手の水田より一段高くなっている。

入母屋造りで、お堂正面と両側方に縁側がついている。

屋根の破風部分アップ。

屋根の下から見上げる。垂木が建物中央から放射状に広がる「扇垂木」である。

左側方から正面の屋根。

左側方。縁側がある。

猿の彫刻。

美しい。江戸時代末期の建築らしいが、どれくらいの頻度で茅を葺いているのだろうか。

正面。階段左右に石像がおいてある。

正面には白い玉(宝珠?)を持つ龍、獅子、それに左右の木鼻には象?(あるいはバク)だろうか。

正面の上部。

石の仏様(詳しくない)

庚申塔と石像。真ん中の石像は、明治時代の廃仏毀釈で故意に破壊されたものだろうか。

拝殿(お堂の場合なんと呼ぶのだろうか)部分への階段。

立派な部材を使った海老虹梁。

複雑でいて精緻な木組みは見飽きない。

これは…虎……?

これは牛。

大根にかじりつくネズミ(に見える。)

右側方。

右側方の破風部分。

後面は板張り。若干の違和感を感じる。上部に動物の彫刻があってもよい気がする。昔は違った形をしていたのかもしれない。

床下には動物の侵入を防ぐ柵もある。お堂の重さが均等に分散できていないような気もする。

見学の際は農耕車に配慮を。

文化財指定は平成4年だが、当時は小国町。長岡市と合併した平成17年以降に教育委員会によって建てられた標柱。