外丸より望む信濃川水系河岸段丘

広域基幹林道中魚沼丘陵南線

新潟県中魚沼郡津南町外丸

 河岸段丘とは、氷河期と間氷期の繰り返しの際に大陸氷河が溶けたことで海進・海退(海水面の上昇・下降)を繰り返し、位置エネルギーの変化と河川の侵食が組み合わさってできる段差である。V字谷ができて下方に侵食、大雨で河川が蛇行し側面に侵食、また海進・海退で下方にV字谷が侵食…と繰り返すことで段丘が形成される。

 一般的に旧河道には自然堤防が形成され、クルミなどの木が立ち並び、土地利用の面では後背湿地や三日月湖跡が田畑などに利用される。そのため、衛星写真などで不自然に土地利用が分かれている部分は旧河道であることが多い。

林道中魚沼丘陵南線の外丸地内から、遠くに津南町の市街地が見える。

外丸地内からドローン空撮。左手前の水田地帯は後背湿地で、信濃川をはさんだ向かいには急峻な崖(崩れ落ちて白っぽくなっている)が見える。奥の水田地帯を分かつように並んだ木々は自然堤防・段丘面であり、昔はそこまで水が流れていたのだ。この写真一枚でダイナミックな地球の歴史が見て取れる。地理学徒ならこの写真でご飯3杯はいける。