新旧三国トンネル

新旧三国トンネル

新潟県南魚沼郡湯沢町三国

2022年3月19日、国道17号新潟・群馬県境の新三国トンネルが開通した。関越道が通行止めの時にはう回路となるが、旧トンネルは老朽化による補修で幅が狭くなり、大型車のすれ違いが困難なこともあったことから、新トンネルが建設された。開通から1週間ほど経ってから訪問。

国道17号を湯沢インターからみつまた、県境方面へ登っていく。標高500mから1,000mまで一気に上がるため耳抜きをしながら運転。

県境の新潟側は連続雨量180mmで、群馬側は150mmで通行止めとなる。

新旧三国トンネル(新潟側)に到着。左が旧トンネル、右が新トンネル。

旧三国トンネル(新潟側)

トンネル入り口は広く見えるが、内部は狭い。

旧三国トンネルは長さ1,218m。

トンネルの扁額。「建設省関東地方建設局 昭和三十二年十二月竣工 建設大臣根本龍太郎書」とある。

新三国トンネル(新潟側)

トンネルの断面は関越自動車道の関越トンネルに似たものを感じる。

新三国トンネルの長さは旧トンネルよりも66m長い。(余談だが、新トンネルは4桁の数字でもカンマがない表記。)

地理勢はこういうの大好き。アメリカの都市計画学者ケヴィン・リンチ(1918-1984)は、都市の構成要素として①パス、②エッジ、③ディストリクト、④ノード、⑤ランドマークの五つを挙げている。山岳地帯なので話は少し違うが、地理勢はこのような「境界」という言葉に敏感なのである。新潟の道路探索屋ホームページでも、新潟県道の管理界標識のページで道路の管理境界を紹介している。

トンネル内部。後続車がいないタイミングで撮影。

新三国トンネル(群馬側)

道路マニアの間では常識だが、危険物積載車両は長さ5,000mを超えるトンネルは通れない。そのため関越トンネル手前の湯沢インター付近には「危険物積載車両ここで出よ」の看板があり、上記画像のように一般道の三国トンネルを通行しなければならない。(根拠として道路法第46条3、道路法施行令第19条12から15、道路法施行規則第4条の9および10などを参照されたい。)

旧三国トンネル(群馬側)

付近の道路は、国道17号三国防災永井地区線形改良がおこなわれていた。

新トンネル建設中(2019年11月 )に通過した際に撮影した画像が手元にあったので紹介する。ちょうど発破工事の最中で、トンネルの外で型枠を送り込む様子が見て取れる。

工事中の新トンネル(新潟側)。型枠が出来上がっていて、これを内部に送り込み、コンクリートで覆工する(と思われる)。

工事中の新トンネル(群馬側)。道路敷設が途中で、発破工事の粉塵や騒音防止(?)のためにシートで養生されているように見える。